株式会社計画情報研究所

COLUMN

真野こんにゃく長屋

神戸といえば、港町、おしゃれなまちというイメージかもしれませんが、神戸の魅力はそれだけではありません。 神戸の下町、長田区真野地区を訪れれば、路地あり、長屋あり、人情ありの暮らしに魅了されます。

神戸の下町 -長田区真野地区とのかかわり

真野地区は、公害追放運動にはじまり、震災復興、そして近年は暴力団追放運動と40余年にわたって住民主体によるまちづくりを継続しているまちです。


真野地区はこんな感じ

学生時代の5年間、このまちでフィールドワークを行い、「住民主体のまちづくり」を体感しながら学ばせてもらいました。
今でも居心地のよさに誘われつい足を運んでしまう真野地区。ここでは、そんな真野地区の近年の取り組みについて紹介します。

日本最長の住民主体によるまちづくり

真野地区のまちづくり活動の中心を担う「真野まちづくり推進会」は、自治会や婦人会等の各種地域団体で構成される任意組織です。
真野地区内に借りた長屋を拠点に、まちのにぎわいづくりに取り組んでいます。

ところで、そもそも「真野こんにゃく長屋」という名前、これは「真野今昔(こんじゃく)長屋」をもじったものだそうです。真野らしく(?)やわらかくふにゃふにゃにしたネーミングで、長屋が昔と今の真野を照らし合わせていける場になればという想いが込められています。


ここが真野こんにゃく長屋

リレートーク -こんにゃく長屋談義

まちの若者、まちづくりを勉強している学生に対して、真野のおじさん、おばさんから人生のアドバイス!をという企画で、リレートーク形式で5回の長屋談義が行われました。

【第1回恋愛論】
青年たちよ命がけの恋をしろ、そして失恋せよ!

【第2回人生論】
人間はいかに生きるべきか。
人間の一生とはなんぞや?

【第3回まちづくり論】
何のためにまちづくりをするのか?
自己満足か他者のためか?

【第4回哲学論】
哲学書を読まなくても、人は哲学を持っている。

【第5回長屋活用論】
リレートークの仕上げ談義。


長屋談義の様子

長屋の中では、一人一人の距離が近く自然と会話が弾みます。おじさん、おばさんと若者が、各自の哲学論や人生論をぶつけ合う光景はなかなかの見物ではないでしょうか。この空間はコミュニケーションをつくる大切な場となっています。

路地裏の笑い声

こんにゃく長屋は、小学生を対象とした絵本読み聞かせの場としても活用されています。
この路地裏の長屋からいつももれてくる子どもたちの笑い声やおじさん、おばさんと若者の談笑。これが真野のにぎわいのかたちなのかもしれません。


絵本の読み聞かせ

(FU)