株式会社計画情報研究所

COLUMN

QoLを社員で考えてみた

2019年7月12日、27回目となる当社の研修大会を石川県中能登町で開催しました。計画情報研究所の研修はすべて手作り、企画から運営まで幹事として選ばれた社員が行います。今年の研修大会のテーマは「時代の転換期にあたりそれぞれのQoLを考える」です。それぞれのQoLを考えるために「初体験・刺激」がキーワードとなりました。

第1章 滝へのご招待

研修大会開の事前準備として、幹事が「初体験・刺激」を求めてやってきたのは、石川県中能登町にある不動滝。不動滝では毎年7月5日に「滝開き」が開催され、滝行挑戦者が集まります。
滝行は、滝の水流を全身に受けることにより、生活の活力をつける、悩みを祓うなど、心身を鍛錬することができる日本の伝統的な修行方法の1つです。

QoLを考えるための一助として、単身滝行に挑戦しました。
滝を浴びていたのはわずか3分でしたが、まるで丸1日運動をしたかのような疲労感を覚えました。修行僧はなんと1時間浴び続けるといいます。滝行が修行となる由縁がわかった気がしました。
皆さんもぜひ中能登町に足を運び、「滝行」というレアな「初体験・刺激」をしてみてはどうでしょうか。
(文:中村)
  名勝「不動滝」    
 

第2章 破れない約束がある


今回の研修ではQoLを「人生観・生活観」と定義し、自分だけではなく他人のQoLにも触れることにより、自分自身のQoLをより深く見つめることを目的にしました。

【知られざる住職の人生観…?】
今回「他人」のQoLに触れるため、俗世間から離れた世界に生きる住職に講話をお願いしました。果たして、仏道に生きる住職はどのような人生観をお持ちなのでしょうか…

【キミ、ワシより住職らしいな!】
6月某日、私を含めた幹事3名で圓光寺の長谷住職を訪ねました。長谷住職は国指定の史跡である石動山の玄関口にある守護寺の住職です。そんな住職が私を見たときの第一声は…
「キミ、ワシより住職らしいな!」
実は私、まさに坊主頭でありまして、それを見ての住職の反応でした。

【それでもやっぱり住職!】
さて、当初は人前で話すのは苦手と仰り、講話を固辞された長谷住職でしたが、粘り強く交渉した結果、住職を交えたトークショウという形でお話をいただけることになりました。その中で特に印象に残ったやり取りがこちら。

司会者:修行者にとって苦しい時があるように、我々も仕事で苦しい時がありますが、住職は苦しい時はどうしていらっしゃるのですか?

長谷住職:自分で何かをやると決めたことは、即ち仏と約束したことになる。仏との約束は必ず守る。約束を違えることは仏に対して嘘をつくことであり、あってはならないことである。よって、人と約束したことは必ず守るように努力する。そうしていると仏が助けてくれる、そう考えている。

さすが住職!ここぞという時に含蓄あるお言葉でビシッと締めていただきました。
(文:千徳)
写真奥の右から3番目に座っている方が長谷住職、立っているのが筆者
 

第3章 「脳にスキ間」を空け、QoLを考え、絵にする

27年目の社員研修は、令和の時代を新経営陣で迎える転換期でもあり、社員それぞれのQoLを考え、発表することをテーマにしました。
中能登町を舞台に、固有の歴史や自然、食、人情をインプットし、古民家の不思議体験でいったんクールダウンした後、頭に浮かんだQoLを脳内マップに描きました。

個人のQoLを話し合うことは、ふだんはほとんど無いですが、独特な体験を体に浴びたこともあり、参加者は皆脳内をさらけ出して(?)、希望やユーモア溢れるイメージを言葉に、カタチにして、和気あいあいとした一日となりました。
互いが互いのQoLを証人の立場で聞くことで、皆との約束事となり、QoL実現に向けた行動を行うこととなりました。
(文:四藤)
社員研修が掲載された新聞記事
脳のメカニズム 脳内マップ① 脳内マップ② 脳内マップ③

 第4章 社員それぞれの素直な思いを見せ合う

 初体験は脳を活性化させる一番効果的な方法と言われています。午前中に日常では味わえない初体験をし、その上で、午後からは、昨日までの自分と今の自分、これからの自分を考えました。午後の作業のポイントは、通常は1回で終わる振り返り作業を2回転させることで、より進化(深化)を図ったことにあります。

【人が考えやすい体勢や場所は様々】
研修会場の「みおやの里」は、とても使い甲斐のある広さとつくりをしています。机に座って一心に仕事することが作業効率が一番上がるかというと、そうでもないことが実証されているようです。(テレワークやリモートワークにも通ずるかも)
     
 
脳内マップ作成風景① 脳内マップ作成風景② みおやの里見取り図
 

【世代によってライフは違う】
1回転目では、今までの自分を振り返り、「今後どのように自分を変化させたいか」が共有されました。2回転目では、他人の考え等を活用しながら、「具体的に行動に結びつけていく方法と、今後の自分との約束」について、全体への表明が行われました。
これらの結果には、性別や心理的傾向、若手・中堅・ベテラン社員等によって「観る」傾向が異なるといった興味深い結果が得られました。今までの生=ライフに対する過程が反映されてのことなのでしょうか。
なお、ライフには「生活」「生命」「人生」「生涯」といった幾つかの訳がありますが、今回の結果にはしっかりとライフの違いが反映されています。
脳内マッププレゼン風景
 
若手 今の自分の姿を素直に見つめ、ステップアップしていくための気づきや、明るく楽しい生活につながる目標について、「ライフ=生活」を豊かにしていく宣言があった。
中堅 今までの自分の生活を反省し、自分に付加価値をつけていくための気づきや、良い意味での開き直った将来について、「ライフ=人生」を謳歌していく宣言があった。
ベテラン 自らの人生を否定せず、周囲と自分の縁に対する気づきや、生涯を通じた目標について、「ライフ=生命」があることに感謝し、継続・改善していく宣言があった。
世代に反映された「ライフ」の違い

【人生観・生活観にたくさんの「イイね!」を】
今回の研修は、自分のこれからを考える機会になるだけでなく、一緒に良い仕事をし、良い会社をつくっていく仲間だからこそ、より深く、その人を知ることができる機会となりました。
また、新しい体験をし、今までの自分を振返り、これからの自分に約束をすることは、まちづくりにアイデアを活かしていく我々の頭のしわを一本でも増やしてくれたに違いありません。
そして最後に、そんな情報を共有し、気づきを与えてくれた仲間に、感謝と励ましの『イイね!』を赤いシールに託し、脳内マップに貼っていきました。

人生観・生活観は、人に評価されるものではない。ゆえに、「イイね!」なのです。
(文:高井)
最も多くの「イイね!」がついた4名

 結言 QoLを高めるということ

参加者のQoLの約束を「わたし」で再分類すると、立場やライフステージなどで内容に違いが見られました。言い方を替えれば、内部の「わたし」が、それぞれのステージで3変化しています。

このことから、ライフのクオリティを高めることはすなわち、3つの「わたし」を充実させていくことであると確信しました。

また、今研修は、互いに、秘めた「わたし」を知る貴重な機会となりました。新しい時代を生き抜くチームづくりの第一歩となったのではないでしょうか。

(文:四藤)