株式会社計画情報研究所

COLUMN

カターニャを見た

イタリアのシチリア島東側にある中心都市カターニャの視察レポートです。

ギリシャなスケール

カターニャは、エトナ火山のふもとに広がるシチリア島東側にある、海に面する都市です。この周辺地域の中心地でもあります。
エトナ火山の噴火や地震で被害の大きかった街ですが、今でもギリシャ殖民都市として紀元前8世紀につくられた都市の面影が残ります。
ローマ殖民都市としてつくられたイタリア中北部の多くの街とは異なったスケール感が、新鮮に感じられる人も多いかもしれません。


まっすぐな道を持つカターナ

やっぱり夜!

南イタリアを訪れるときの、私の最も大きな楽しみは、街のそこここに溢れ出す人の生活を感じること。
特に夜のにぎやかさは格別。カターニャを訪れたのは10月で、あまり期待はしていなかったのですが、メインストリートから一本外れた通りに、やっぱりありました。たくさんの人が、もう24時をとっくに過ぎているなか、集まっていました!
道いっぱいに広げられたテーブルやイス。大学の卒業をお祝いしているグループや、隣のテーブルの女の子グループに声をかけている男の子グループ…。

見ているだけで、楽しくなります。もちろん広場にも、2時を過ぎても、たくさんの人たちが座ったり、立ち話をしています。


道に広がるテーブルやパラソル


おしゃれした人がいっぱい集まります

バルコニーの効用

昼間も捨てたものではありません。たくさんのバルコニーからも、いろいろなドラマを感じることができます。

万国旗のように干された洗濯物から漂うせっけんの香り、大きなジェスチャーで電話をする若い女性の声。街を歩くときは、いつも上のほうに注意がいってしまいます。


まるで映画のワンシーンのようなバルコニー

市場とおじいさん

もちろん市場も健在です。何気ない細い路地で、果物や野菜を売る市が開かれていました。

また、果物売りの横に、何をするでもなく、くつろぐおじいさんと若者がいて。こんな風景を見ると、ああ南イタリアに来たんだと強く感じます。


なんだか時間がのんびり流れています

重なる重なる…

ローマ時代の円形競技場の一部をちゃっかり利用して建てられた住宅。こんなふうに、はるか昔の時代の足跡に、新しい生活が重なる場面をカターニャでも何度も見ることができました。


窓を開けると円形競技場・・なんて贅沢


南イタリア特有外階段やバルコニー


夜中の3時、オレンジの光


路地と黄色の壁



おしゃれに改修されたホテルの壁


教会の正面


教会にあった置物



たっぷり買い物して満足そうなおじさん



こんもりとして真っ直ぐな松



修道院だった建物を美術学校に