株式会社計画情報研究所

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千木 鰹木

神棚のお正月飾りは例年私が担当しています。神棚やお供え、正月飾りは意匠であふれていますね。神社らしさのデザインで最も目を引くのは、千木と鰹木ではないでしょうか。座右の書『にほんのかたちをよむ辞典』(形の文化会【編】、工作舎)をひもとくと、「大空にいる神に見せて、男神と女神の降りる場所を指定している」とありました。伊勢神宮には千木と鰹木に厳しい掟があり、男性的で豊受大神を祀る外宮関係の社では、千木の先端は垂直(外そぎ)に切り、鰹木は奇数本乗せる。女性的で天照大神を祀る内宮関係の社では、千木の先端は水平(内そぎ)に切り、鰹木を偶数本乗せるのが決まり事だそうです。あらためて家の神棚を見ると千木の先端は水平、鰹木は偶数であり天照大神のお札を祀るためそのような造りになっていると思われます。全国の神社には、左の千木で内そぎ、右の千木は外そぎとなる両宮社という形態や、わざわざ掟を破っている神社もあるとのこと。初詣の際、訪れた神社の千木、鰹木をそのような視点で観察するのも楽しそうです。(米田)