スタッフコラム

城跡めぐりのお勧め

 少し古い記事になりますが、日経新聞の土曜版に、「行ってよかった城ランキング」が掲載されており、興味深く拝見しました。
 旅行クチコミサイト「トリップアドバイザー」の評価をもとにしたランキングとのこと。ちょっと意外な結果に見入ってしまいました。(長江)

【行ってよかった日本の城 Top10】
1位:熊本城(熊本県/熊本市)
2位:犬山城(愛知県/犬山市)
3位:松江城(島根県/松江市)
4位:松本城(長野県/松本市)
5位:竹田城跡(兵庫県/朝来市)
6位:松山城(愛媛県/松山市)
7位:二条城(京都府/京都市)
8位:高遠城(高遠城址公園) (長野県/伊那市)
9位:勝連城跡(沖縄県/うるま市)
10位:弘前城(青森県/弘前市)

 


かつての王道から変化する歴史

大学は史学科を卒業した筆者は、もともと歴史に興味があります。記事のランキングをみて、ちょっと意外に感じたのは、国宝の姫路城や彦根城が圏外だということ。

かつておじさんが好んでいた歴史物と、昨今の歴史ブームには、若干のズレが生じているように感じます。
(戦国武将の王道は、織田信長であり、豊臣秀吉であり、武田信玄、上杉謙信であって、島左近や石田三成、前田慶次郎じゃないよ~と思う方は、残念!おじさんです。)
このランキングを見ながら、王道からはずれた城が並んでいるなあと感じました。

 

この城は何?

なかでも目をひいたのは「城跡」という文字。

城跡って・・・。

もちろん、現在ではすべての城が城として機能しているわけではありませんので、「城跡」のはずなのですが、ここに書かれた「城跡」は、建物が何もない本当の「跡」なのです。

城の魅力って、風格ある天守閣の破風であったり、屋根の形状であったり、建造物の大きさではないのか。「跡」に「行ってよかった」なんて思うの???
私の好奇心がむくむくと湧き起こってきました。

 

行ってきました竹田城跡

「城跡」と表記されているのは、5位の竹田城跡と9位の勝連城跡です。沖縄はちょっと遠いな。兵庫県なら行けないこともない・・・。
新聞を見ながらそんなことを考え、すぐにインターネットで宿泊情報を入手。スケジュール表をみながら、その日からちょうど一ヶ月後に強引に予定を入れてしまいました。

そして一ヶ月後。朝の5時半に起き、晴れて竹田城跡に会うことができました。


圧巻でした。

建物はなく、石垣だけ。

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石垣の群が美しく、「日本のマチュピチュ」と呼ばれるわけがわかります。
早朝5時半という時間にもかかわらず、すでに山頂近くの駐車場はいっぱい。たくさんの人が上っており、驚くべきことに、若い女性のグループやカップルが多く、「城=おじさん」の図式はもはや消失。

同行した家内も大喜び。城跡(石垣)以外に何もなく、それでも満足感いっぱいのコンテンツ力。久しぶりに圧倒されました。
(筆者が訪れたときは無料でしたが、平成25年10月1日より1人300円の徴収がはじまりました。)

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石川県にもあるぞ!山城跡

石垣だけしかない竹田城跡に魅了されたことで、認識を改めさせられました。

「お城には天守閣(建物)がなくてもこれだけの魅力を秘めているのだ!」

能登の中心都市である石川県七尾市には、日本三大山城のひとつとも言われる「七尾城跡」があります。残念ながら、樹林で隠されているため、石垣が見られるのは一部ですが、竹田城跡以上の山城がここにあったはず。
さっそく、竹田城跡の翌週は七尾城跡へ。

結論から申しましょう。

 

「七尾城跡も美しい!」

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実は、七尾城へ行きたいと七尾出身の方に言ってみたところ、「何しに行くの?!」と言われてしまいました。
ところが、七尾城跡の麓にある七尾城史資料館を訪れたところ、すでに数名の先着がおり、首都圏から来られた女性お一人と富山から来られた男性の方といっしょに、資料館で説明を聞くことになりました。地元の人が気付いていない魅力を感じて、わざわざ旅をされている方がおられるようです。

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山城めぐりから感じたこと

消費者ニーズの多様化、旅行ニーズの変化など、お題目のようによく聞くフレーズですが、今回の山城めぐりでは、強く実感しました。
たくさんの旅行者に出会いました。天守閣(建物)のない城跡なんて、「物好き」でないと行かないようなところでないのか。そんな先入観が見事に吹っ飛ばされました。
つまらないと思うような地域資源も、別の人が見れば、限りない魅力を感じるものかもしれない、そんな思いを感じています。
みなさんのまわりにも、そんな資源がまだまだ埋もれているのではないでしょうか。

2013年11月11日 13:38